鼓動、千々に

闘病記。あした天気になあれ。

放射線治療 2/3終了

つらい。シンプルに、つらい。何がって放射線による皮膚炎がつらい。半分を消化した頃に出現した痒みに加えて、痛みに苦しんでいる。排尿、排便、陰洗、シャワー...あらゆるタイミングで痛み(とても滲みる)を感じるようになった。女性器というのは複雑な形をしていて、それでいてあらゆるものの境界が非常に曖昧だ。具体的にいえば尿道、膣、肛門が非常に近い位置にある。何が言いたいかというと、今そのどれもが酷く荒れていて、更に手術の傷もあり、それぞれに対する軟膏を処方してもらったのだが、それぞれの場所に分けて塗るのが非常に面倒くさい。そして、日常生活を送る中でそれぞれが混ざり合って塗り分けも結局意味がないのではという疑問とやるせなさがある。あの狭い面積に4種類の軟膏を塗り分ける意味あるか?いやあるんだろうけど面倒臭すぎる。手術の傷が献身的な処置でようやく見られるようになったのに、それより広範囲に渡って荒れに荒れまくって、何をするにも痛みと面倒な処置が伴うというのは、正直心が折れる。毎日せっせと水をあげて、ようやく芽が出て蕾になった頃、花壇をぐっちゃぐちゃに荒らされて、また土からやり直し、みたいな。もう最近は蕾も無くて、種を植えたら荒らされて、種を植えて、水をあげて、荒らされて...をループしてる感じ。

月〜金の通院があり、照射前は待合室で順番を待つ。毎日必ず看護師さん(技師さんかな?)に様子を訊かれるのだが、正直これもうんざりしている。いや、様子を訊くのは必要なことだ。嫌なのは、答えた後に必ず返ってくる「でも、照射は全部やらないと意味ないからねー」という言葉である。「わがまま言わないの」という表情が添えられている。全部やり通さないと意味がないことは知っている。知っているのだ。その事に対して私は何も、何一つ文句を言っていないし止めたいとも言っていない。症状を訊かれたから「痛みや痒みがつらい」と答えた。それに対する返答が「でも、照射は全部やらないと意味ないからねー(わがまま言うんじゃないの)」だ。知ってんだよ。そのために来てんだよ。家でトイレに入るたびつらい思いして、情けない格好でせっせと軟膏塗って、毎日たった10分の照射のためにコロナに怯えながら通って、ここで大人しく順番待ってんだよ。「皮膚炎のピークが早すぎる気がするなあ」とも言われた。じゃあ今はピークじゃなくて、もっと悪くなるんですかね。皮膚科の先生はそう言ってたよ。「これからもっと悪くなると思うけど」「放射線が終われば良くなるから悲観しないで」って。「これからもっと悪くなると思う」の部分は5回くらい言われたよ。へー今めちゃくちゃしんどいけど、もっと悪くなっちゃうんだあ!尿道も、膣も、肛門も、全部溶けてぐちゃぐちゃにでもなるのかなあ!いっそ一個の穴にまとめてくれませんかねえ!ねえ!頑張って、耐えて、耐えてる人間に、何でそんなしんどいことばっかり言うんですか。

何のためにやってるんだろうな。いや、がんを殺すためにやってんの。わかってるの。でも、がんが見つかったとき、別に何の症状も無かったんだよ。初期だからだけど。でも、抗がん剤やって毛が抜けて吐き気と倦怠感でボロボロになって、手術で身体切られてでかい傷ができて、放射線で皮膚ぐっちゃぐちゃになって、この後また抗がん剤でボロボロになる。元気になろうとしてるのに、いろんなしんどさを経験させられてる。つらいばかりで、全然、良くなってる感覚がないんだよ。おまけにこんなにつらい治療が終わっても、しばらくは再発に怯えて過ごす日々が待っているわけで。

という感じで、このところつらくてどうにかなりそうなんだけれど、誰に発散するわけでも無く過ごしている。私よりつらい人はたくさんいるし(治療方法があるだけありがたいというもの)、いくらデリカシーがないとはいえ(というか、私がナーバスになっているだけなのだ)お世話になっている人に当たるのは間違っている。が、このつらさはやっぱり本物で、行き場がないのも事実である。悟りでも開けていたら良かったのだけれど、生憎私は人間1回目。そこまで高尚なわけでもなく。がんになったとき、「この経験があなたを成長させる」的なことを職場の人が言ってくれたのだけれど、果たして本当にそうなんだろうか。この感じを見るに、今のところ私は私のまま、何の成長もしていないのだが...

 

こうしてブログを書くことで、少し気が紛れる気がする。誰も読んでいないであろうチラ裏ブログ、今後もちょいちょい更新していこう。

 

※追記 お尻が本当に限界で、藁にもすがる思いでおしりセレブを購入。結果、ものすごくよかった。パッケージのうさぎちゃんを撫でているかのような肌触り...神。f:id:hapimi:20200612003659j:imageありがとうネピア。ありがとうございますネピア神。